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こんにちは。金堀重機の斎藤です♪
今朝は道端の雑草や松の葉にうっすらと霜がついて白くなっていました。
寒い日ならではのうつくしい光景です。
この霜は、植物が厳しい冬を生き抜くための知恵の結晶だそうです。
気温が氷点下になると、植物の体内はしだいに凍結していきますが、細胞が凍ると枯れてしまいます。
しかし、酷寒のなかで枯れることがないのは、晩秋から冬にかけて冬支度をしているためだそうです。
「低温馴化」といって、0℃以上の凍結しないほどの低温を感じると、細胞内に糖類やアミノ酸、タンパク質を蓄えていきます。
少しずつ寒くなっていく過程がたいせつで、冬支度なしに氷点下にさらされると、細胞内が凍ってしまい、細胞は死んでしまう。
ところが、低温馴化を経た冬の細胞には糖類やアミノ酸などが蓄えられているため、細胞の内部が凍りにくくなっています。
大根やほうれん草など、冬野菜が甘くなるのは、低温馴化によるものといえます。
気温が氷点下になると、植物の体内はしだいに凍結していくものの、葉の外に氷ができる仕組みになっていて、
この現象を細胞外凍結といいます。氷の周りの水分は氷に引き寄せられていく性質があるので、
細胞内の水分もやがて細胞外の氷の結晶へ移動していきます。
そして細胞内は脱水状態になり、ますます凍りにくくなるというわけです。
ほうれん草といえば、すきな詩があるのでご紹介します。
高田敏子さん(1914~1989)の詩です。
女学校時代から詩作を始め、結婚後も主婦・母の目線で日常生活の哀歓をうたった詩人です。
紅の色
やさしさとは
ほうれん草の根元の
あの紅の色のようなものだと
ある詩人がいった
その言葉をきいた日
私はほうれん草の一束を求めて帰り
根元の紅色をていねいに洗った
二月の水は冷たい
冷たい痛さに指をひたしながら
私のやさしさは
ひとりの時間のなかをさまよっていた
ほうれん草の根元って、うっすらピンクいろをしているんですよね。
写真は先日の街頭清掃のようすです。今朝はバス停の雪掻きをしました。
見返りのない、目に見えないやさしさというのは、考えようによっては損なのかもしれませんが、
つづけていくことに意味があると思います。
こんな俳句もみつけました。
ほうれん草乳首のごとき根を洗う 間宮千江
エロチックでいいですよね!個人的にすきです!
冬に旬を迎えるほうれん草ですが、意外なことに、春の季語なんですよね。
むかし、トリビアの泉というテレビ番組がありましたが、
へ~という感じで、ゆるく読んでいただけるとうれしいです。
とりとめのない記事におつきあいいただき、ありがとうございました♪